受講申し込み

ニュース

整形外科でも口腔ケアが大事!?

お知らせ

今回の東京公演は、足立慶友リハビリテーション病院で、整形外科×口腔をテーマに開催しました。


今回も、群馬県や長崎県など、遠方からもご参加いただきました。ありがとうございました^ ^

BOC講座の参加者は看護師、介護士の方がほとんどですが、今回はテーマが整形外科×口腔であったこともあり、理学療法士の方々にもご参加いただきました。

「整形外科と口腔」というテーマに興味があるといっても、「実際に整形外科と口腔にどんな関連があるの?と言われたらちゃんと説明できない」という方が大半だと思います。
まずは整形外科医の北城先生に、一般的な整形外科での診療について、最近話題のロコモーティブシンドローム、サルコペニア、フレイルについてご説明いただきました。

フレイルは、「一度体調を崩すとなかなか回復できず、良くなったとしても体調を崩す前の状態にはなかなか戻れない状態」です。
逆にフレイルは「治療介入によって健康な状態を取り戻せる状態」であり、フレイルの段階で治療を行えれば健康な体を取り戻せるというものでもあります。

運動によるフレイル治療、予防が大切ですが、同じくらい食事が重要です。例えば、摂取するカロリーやタンパク質が少ないと、フレイルリスクが高まることが報告されています。そのため、口腔機能の維持、改善がフレイルの治療や予防につながります。

これらの症状(筋力や活動性の低下、体重減少、易疲労感、動作緩慢)は運動器だけでなく、口腔周囲にも同じように起こります。オーラルフレイルと言ったり、さらに症状が進むと口腔機能低下症という病名がつきます。

整形外科で診る疾患に骨粗鬆症があります。治療には骨吸収を抑制する薬(ビスホスホネート製剤、抗RANKL抗体製剤)が使用されることがありますが、これらの薬が顎の骨に影響し薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)が発症することがあります。


発症する頻度は、様々なリスク因子により変動しますが、高くても1%ほどです。決して高くはありませんが、発症してしまうと難治性であることが少なくありません。確立された予防法はまだありませんが、口腔内の感染源除去、プラークコントロールをしっかりおこない、日頃から良好な口腔環境をつくっておくことが重要です。


さて今回は、ロコモーティブシンドローム、サルコペニア、フレイル、骨粗鬆症→口腔機能低下症、薬剤関連顎骨壊死など、若干難しめの内容だったかもしれませんが、早めにに誰かに伝えて、学びを定着させていただきたいと思います。

次回は2/6、大宮でお会いしましょう^ ^